猫が吐く・下痢をしている…毛玉だけじゃない?考えられる5つの原因と獣医師が解説|トレア動物病院
🐱猫が吐く・下痢をしている…毛玉だけじゃない?
考えられる5つの原因と獣医師が教える見極めポイント
こんにちは、川崎市多摩区生田(中野島)のトレア動物病院です。
猫の嘔吐や下痢は「よくあること」と思われがちですが、単なる毛玉だけではなく、深刻な疾患のサインであることもあります。
今回は、考えられる5つの主な原因と、獣医学的な解説も交えて、見極め方をご紹介します。
1. 毛球症(もうきゅうしょう)
猫の毛づくろいで飲み込んだ毛が胃に溜まり、吐き出される現象です。正常な排出であれば問題はありませんが、排出できないと胃内停滞や腸閉塞のリスクに。
獣医学的ポイント: 胃運動の低下や長毛種では毛球の蓄積が起こりやすく、便秘・嘔吐・食欲不振に発展する可能性があります。
2. 急性胃腸炎(感染性・非感染性)
フード変更や拾い食い、ストレスなどが引き金になります。感染性の場合、猫パルボウイルスや細菌性腸炎(サルモネラ・カンピロバクター)も。
獣医学的ポイント: 嘔吐や下痢による脱水のリスクが高く、支持療法(輸液、整腸剤)が中心。パルボは特に子猫で重篤です。
3. 異物誤飲・腸閉塞
ひも、ビニール、植物などを誤飲することで胃腸が詰まり、吐き気・腹痛・便秘を引き起こします。
獣医学的ポイント: 超音波検査やX線でガス像・異物を確認。消化管穿孔や腸重積の際は緊急手術が必要です。
4. 原虫・寄生虫・ウイルス感染
ジアルジア・コクシジウムなどの寄生虫、猫パルボウイルスなどが原因に。子猫や保護猫、ワクチン未接種個体に多く見られます。
獣医学的ポイント: 検便・抗原検査・PCR検査で診断し、隔離・支持療法・駆虫治療を行います。
5. 慢性疾患(腎不全・甲状腺機能亢進症・IBDなど)
シニア猫で多い嘔吐・下痢の原因です。腎不全では尿毒症により胃が荒れ、嘔吐が起こります。甲状腺機能亢進症では代謝亢進により下痢や体重減少を伴います。
獣医学的ポイント: 血液検査(CRE/BUN/T4)と超音波検査が診断の鍵。IBDでは腸管壁肥厚・組織生検も考慮されます。
⚠️すぐに動物病院を受診すべき症状
- 1日に何度も吐く
- 血が混ざった嘔吐・便
- ぐったりして水も飲まない
- 黒い便・嘔吐物(出血のサイン)
- 子猫や老猫での下痢・嘔吐
- 異物誤飲が疑われる
🏠家庭で観察しておくと良いこと
- 嘔吐や便の色・回数・内容を記録
- 食べた物・拾い食いの有無
- 動画・写真を撮っておくと診察に有用
🎯まとめ
- 猫の嘔吐・下痢は、毛玉だけでなく多様な原因がある
- 感染症や内臓疾患など、放置できないケースも多い
- 早期対応で重症化を防ぐことができます
「なんかおかしいかも?」と思ったら、迷わずご相談ください。
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