犬の血尿・頻尿…膀胱炎だけじゃない!気をつけたい泌尿器の病気|トレア動物病院
犬の血尿・頻尿…膀胱炎だけじゃない!
気をつけたい泌尿器の病気
こんにちは、川崎市多摩区生田(中野島)のトレア動物病院です。
「トイレの回数が増えた」「おしっこに血が混じっている」「おしっこの姿勢を何度も取るけど出ていない」…そんな症状に気づいたことはありませんか?
犬の泌尿器トラブルは珍しくありませんが、実は膀胱炎以外にも多くの病気が関与している可能性があります。原因によって治療法も異なるため、早期の正しい診断が重要です。
血尿・頻尿=膀胱炎とは限らない
膀胱炎は犬で最もよく見られる泌尿器疾患の一つですが、それだけではありません。似たような症状を示す病気は多数存在します。
考えられる主な病気
- 細菌性膀胱炎: 特にメス犬に多い。外陰部からの細菌感染が主因。残尿感、血尿、頻尿などの症状。
- 尿石症(結石): ストラバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)やシュウ酸カルシウム結石などが見られる。尿路閉塞や血尿、強い痛みが伴う。
- 尿路感染症: 腎盂炎や尿管炎など、上部尿路に及ぶ感染。発熱や元気消失を伴う場合も。
- 膀胱腫瘍: 中高齢犬に多く、移行上皮癌が代表的。血尿が長期間持続し、抗生物質の反応が乏しい。
- 排尿筋機能不全・神経性排尿異常: 高齢犬や大型犬に見られることがあり、尿漏れや排尿困難につながる。
- 内分泌疾患(クッシング症候群など): 多尿・多飲の背景に隠れているケースも。
よくある症状と観察ポイント
- おしっこの色が赤い、ピンク、茶色(明らかな血尿)
- トイレに行く回数が明らかに多い(頻尿)
- 排尿時に鳴く、震える、落ち着きがない(排尿痛)
- トイレ以外で粗相するようになった(行動の変化)
- 陰部や腹部を頻繁に舐める
- 尿がまったく出ない、出にくい(閉塞の可能性)
これらの症状は重複することも多く、飼い主さんの細やかな観察が診断のヒントになります。
検査でわかること
当院では以下のような検査を組み合わせて診断します:
- 尿検査: 潜血・比重・pH・細菌・結晶・尿タンパクなど
- エコー検査: 膀胱内の異物・腫瘍・結石の有無、腎臓の状態
- レントゲン: 結石の種類や位置、骨盤内腫瘍の評価
- 血液検査: 白血球数、腎機能(BUN、クレアチニン)、電解質の確認
- 細菌培養検査: 再発性膀胱炎や抗生物質の選択に有用
治療とケアの選択肢
泌尿器トラブルの治療は原因に応じて異なります。
- 膀胱炎: 適切な抗菌薬、止血薬、消炎剤、再発予防の生活指導
- 結石症: 食事療法による溶解、外科手術、再発予防の長期管理
- 腫瘍: 内科療法(NSAIDs、ピロキシカムなど)、外科摘出、緩和ケア
- 神経性疾患: 薬物療法、生活環境の見直し、補助器具の活用
定期的な尿検査と食生活の見直しが、再発予防の鍵です。
再発防止のためにご家庭でできること
- 水分摂取量を増やす(ウェットフード、給水器の設置)
- おしっこが出ているか、色や回数を毎日チェック
- 適度な運動とストレスの少ない生活環境
- 定期的な尿検査(半年〜1年に1回が目安)
- 再発予防のための療法食やサプリメントの活用
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